変わってしまった!美容室に於ける着付け事情

日本人にとって民族衣装でもある着物!日常の生活の中では滅多に着る機会は無くなってしまいました。

しかし人生の節目、お祝い事の時には日本人である事を再認識するかの様に着物を着る機会が巡ってきます。

子供の誕生を感謝し、そのつつがない成長を祈るお宮参り、健やかな子供の成長に感謝し祝う七•五•三、

十三歳を迎えた男女が虚空蔵菩薩にお参りし知恵を授けてもらうよう祈願する十三参り、

両親や周りの大人達に保護されて来た子供時代を終えて大人の社会へ仲間入りする事を自覚する為の儀式の成人式、

生涯にわたる人生の伴侶と、新たに家庭を持つ御祝いである結婚式等です。

後、お茶会、観劇等の日常の生活の中で着物を着る機会は僅かながら全く無い事もありません。又、以前は子供さんの卒業式、入学式に参列するお母様方も着物で出席する方も少なくありませんでした。

 

成人式の振袖のお支度をさせて頂いたK様

f:id:Satoyuki:20191111161728j:plain


                               

 

新郎のお母様の留袖のお支度をさせて頂いたH様

         

f:id:Satoyuki:20191111161814j:plain


 

 

私は長年、美容師をしていますので今迄、沢山の方々に着付けをさせて頂いてきました。ここ15年位、前からでしょうか?時代の流れによる大きな変化が起こり始めました。

 フォト・スタジオの台頭

昔には無かった事業形態、フォト•スタジオの台頭です。その内容はレンタル衣装、ヘヤーメイク、着付け、写真撮影をパックにしたセット価格での営業です。

 

最近の新聞の折込チラシのフォト・スタジオ

         

f:id:Satoyuki:20191105211113j:plain


 

呉服屋さん、レンタル屋さんの戦略

そればかりでは無く成人式を始めとした様々な晴れ着を購入して頂きたい呉服屋さん!

「購入した方はお祝い当日、前撮りは勿論それ以外でも予約すれば着付け無料サービス」を打ち出す所が多くあります。レンタル衣装屋さんも又、然りでお祝い当日、前撮りのセット着付け無料サービスが多くなりました。

 

 そうなると呉服屋さん、レンタル衣装屋さんは着付けの出来るスタッフを抱えていれば必要な時に着付けを提供する事が可能になります。この着付けの出来る方々は私達の様な美容師ではなく着付け師と呼ばれる方々です。昔から、この様な形態で仕事をされていた方は有ったんでしょうが今、現在では着付け師の方々の存在が大きくなって来ています。

美容室への着付け依頼の激減 

そうゆう訳で美容室に於ける着付けの依頼は激減してしまったのです。いくら激減してしまったからと言っても全く無くなった訳ではありませんので、着付けの帯結びでもトレンドが有り毎年、新作も発表されますので講習会へは参加し学ぶ必要があります。

着付け師の方々!ヘヤーセット講習会へ!

着物のみで無くヘアーセットも又、然りです。ヘアーセットの講習会へ出掛けて、以前と変わって来た事が1つあります。

それは美容師以外の方々が沢山、講習会に来る様になってしまった事です。休憩時間に昼食を摂り乍らお互いに話をしてみますと「私、美容師ではないんです!」と、会場に来ている半数は美容師では無い方々、則ち着付け師の方々です。

結婚式場や斎場、フォト•スタジオ等で着付けだけの仕事をしていたのが「ヘアースタイルも出来る様に成ったら都合が良く便利だよね!」という流れで美容師達の中に入って一緒に講習を受ける様になったのです。

以前は講習会に参加しているのは美容師だけで、それ以外の人が習いに来るなんて考えられない事です。ジワジワと時代と共に状況が変化している事を肌で感じ危機感を持ち始めてから10年以上になります。

美容室へ着付け依頼があるのは、どんな場合? 

美容室で営業している私達が、たまに成人式などの予約を受ける時があります。それはどんな場合かと言うと良く“ママ振り”と呼ばれたりしていますが、お母様の着た振袖を御嬢様が気に入った場合、その着物を綺麗に洗い張りに出してお嬢様が着る場合です。

洋服の場合は昔の服だと、どことなく古臭く流行遅れ感が否めませんが、着物の場合は古典柄(古来から受け継がれて来た日本の伝統と格式を誇る柄)であれば、いつの時代にあっても流行り廃り無く全く違和感が有りません。

 

以前の成人式の依頼を受けた御客様がそうでした。お母様はお嬢様に新しい振袖を買って差し上げるつもりでしたがお嬢様の希望で"ママ振り"を着る事になりました。

何の違和感も無く本当に素敵でした。大袈裟で無く古典柄でお手入れさえチャンとしてあれば、お孫さんであっても全く違和感、無く着る事が可能になると思います 

 

 

 

又、若い頃お嫁に来る時に親御さんが持たせてくれた留袖、訪問着、小紋などの着物を着る時です。此の様な場合、私達、美容師の出番があります。

変化して行くのは当たり前!流されない自身の構築を! 

時の流れ、時代の変化は何も美容界に限られた事だけでは無く、どんな分野においても何事も変化してゆくのが世の常です。変化の度に「昔は良かった!」と愚痴ったり、不平、不満を言っても何も始まりません。時代の変化の中で自身が流され路頭に迷う事のない様に、しっかり力を付けて行きたいなーと感じています。