世界に広がったケルト音楽 ケルティックウーマン

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かつて、友人から一つの動画が送られてきました。

勿論、動画の内容は感動するものでした。しかし、私がそれ以上に感動を覚えたのはバックで流れている音楽だったのでした。

 

「You Raise Me up」

その曲名を調べてみると「You Raise Me up」、動画で唄っているアーティストは「Westlife」で、作詞作曲は「Rolf Lovland」「Brendan Graham」と分かりました。

 

そのうちに、ケルティックウーマン(Celtic Woman)も「You Raise Me up」を唄っていることが分かり聴いてみました。

小学生の頃から大の洋楽ファンだったのですが、それまでケルティックウーマン(Celtic Woman)の存在を全く知らずにいました。

ケルティック・ウーマン(Celtic Woman)はアイルランド出身の女性4人組のアーティストです。

因みに、この動画で唄っていたウエストライフ(Westlife)もアイルランド出身の男性5人組のグループです。

ウエストライフ(Westlife)の「You Raise Me up」も勿論、素晴らしいのですが女性グループアーティスト、ケルティックウーマン(Celtic Woman)の「You Raise Me up」には感動してしまいました。

色々と調べていくうちに、これらの音楽はケルト音楽というジャンルに属する事が分かりました。

【ケルト音楽】って何!

ところでケルト音楽(Celtic music)って一体、何?どんなもの?・・・

特別に明白な定義らしきものは無い様ですが、ケルトの言語や文化が残っている地域に暮らしている人々の音楽だという事が分かりました。

ケルト音楽の生まれた背景

 まず、ケルトとは民族の名前です。

 かつてローマ帝国の時代には、ケルト民族はローマ人にとっては疎ましい民族とされていました。

そんな訳で、ケルト民族はヨーロッパから西方へ西方へと移動しアイルランドまで辿り着いたのです。

後に、その地で根を張り今、現在のアイルランド人は、かつてのケルト人の血を受け継いでいる民族という事になります。

ケルト音楽発祥の地は何処?

西へ西へと辿り着いたケルト民族はアイルランドを始め、更にイギリス国のスコットランド、ウエールズ。フランス国のブルターニュ地方。スペイン国のガルシア地方へと拡がっていきます。

その地域で彼らの様々な文化が生まれ、その中の一つであるケルト音楽も生まれました。

このケルト音楽は、どちらかと言うとアイルランド、スコットランドを主として発信されるようになっていきました。

日本人にとって馴染みのあるケルト音楽は?

日本人にとって馴染み深いのは、お別れの曲の代名詞となっている【蛍の光】をはじめとして【埴生の宿】【ダニー・ボーイ】【庭の千草】など多くの楽曲が有ります。


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世界中で最も親しまれるアイルランド民謡のひとつ「ロンドンデリーの歌」

この曲に歌詞をつけた「ダニーボーイ」は第一次世界大戦の前年の1913年に発表され、戦地へ出兵する子供を想う親の切なく辛い心情が詩に表現されています。

「ダニーボーイ」はアイリッシュ系の移民の人々をはじめ、現在でも人気の絶えないアイリッシュソングといえます。

 

 


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アイルランド民謡で原曲【The Rose of Summer】、邦題では【庭の千草】と呼ばれ明治初期から日本でも親しまれています。

 


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中世よりイングランドに伝わる伝統的な楽曲。ロンドンとエディンバラのほぼ真ん中にある海岸線沿いの街の名前である【スカボローフェア。サイモン&ガーファンクルで有名ですが、元々は同じ曲なのです。

アイリッシュ・パブ出現の背景

 ケルト民族は、元々は遊牧民で草原や田舎に住み牛の飼育をし、家族中心の自由な生活をしていました。

 アイルランドでは各々の家庭で作ったビールを、近親者に振る舞う習慣があり、その場で共に歌い踊る事で、更に親睦を深める事になっていきました。

この様な事がきっかけとなり、アイリッシュ・パブと言われる文化が生じました。

パブ(Public Houseの略)は酒場ではあるけれども、近隣の子供から老人までが集い、楽器をかき鳴らし純粋に音楽を楽しみ、日々の暮らしの中で人々の交流の場として重要な役割を果たしていきました。

 歌と踊りが暮らしの中に深く根付いているアイルランド人は、アイリッシュ・パブの出現と共にケルト音楽は日々の暮らしに必要不可欠なものとなっていったのです。

ケルト音楽の特徴とは?

ケルト音楽は先述した【蛍の光】【庭の千草】【ロンドンデリーの歌】など、日本人の私達が聞いても、どことなく懐かしさを感じるのは何故なのでしょうか?

ケルト音楽の特徴として5音音階を使う所にあると言います。

この5音音階は音階の「ドレミファソラド」の7音階のうち、4番目の音(ファ)と7番目の音(シ)の音を抜いた音階なので「ヨナ抜き音階」とも呼ばれています。

この5音音階はヨーロッパ地方では珍しく、日本に於いても民謡や演歌などは大体が5音音階が基本となっていますので、日本人にとっても耳触りの良い楽曲と感じられるのかもしれません。

先述のようにアイリッシュ・パブで人々が楽器を持ち寄り演奏し、歌い踊るのは、日本で例えるなら奄美や沖縄で人々が集うと、三線を弾き始めると自然にカチューシャを踊りだす事に近いものがあるのではないでしょうか?

ケルト音楽で主に使われる楽器

 ケルト音楽で使われる楽器は、バグパイプケルティック・ハープティン・ホイッスル(リコーダに似た縦笛)アイリッシュ・フルート(木製フルート)アコーディオン等の蛇腹楽器バウロン(農具から作られた打楽器)、ギターピアノフィドル(クラシック音楽以外でのバイオリンの呼び名)等です。

アイルランドでは比較的にギターでの伴奏が主体ですが、スコットランドではピアノでの伴奏が主体となっているようです。

  

 【ケルト音楽】のアーティスト達は?

ケルト音楽の世界進出は1960年代になってからと言われています。

アイルランドのシンガーソングライターであるエンヤ(Enya)は80~90年代には世界的にケルトミュージックブームを巻き起こしました。

伝統的なケルト音楽だけに留まらず、ヒーリングミュージックに於いて世界的にも高い評価と人気を博しています。

ニューエイジ音楽として、ケルト音楽は大ヒットし、CM映画にも多く用いられるようになったのでした。

 

 
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ケルティックウーマンについて

冒頭で少し紹介したケルティックウーマン(Celtic Woman)ですが、アイルランド発祥の伝統曲だけでなく、ロック、ジャズ、ポップスは勿論のことクラシック音楽にまでケルト音楽との融合をも可能にしてきました。

アイルランド出身の女性4人組のアーティストでが「ケルトの美しい音楽を女性ユニットで世界へ!」との想いで2005年に世界デビューを果たしました。

 デビューして5年間でツアー観客総動員数100万人超えとなり、多くの人々に支持される人気グループとなっています。


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荒川静香さんの【エキシビション曲】に起用 

2006年、トリノ冬期オリンピックの金メダリストの荒川静香さんがエキシビションで使用した曲がケルティック・ウーマンの【You Raise Me Up】でしやた。

エキシビションで使われた後、日本でも人気曲となり三菱自動車やパナソニックを始めとして数多くのCMで起用される様になりました。

 

 

  
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 ケルト音楽が海を渡り、受け継がれゆくケルト・スピリット

 アイルランドやスコットランドなどで生まれ、受け継がれたケルト音楽は19世紀、ヨーロッパから大勢の移民と一緒にアメリカ大陸へと渡り、その地でも根を下ろしました。

その後、アメリカで根づいたケルト音楽は、カントリー音楽などのアメリカをルーツとする音楽へと進化し、ブラックミュージックとも融合する事により、現在のポップスやロックの始まりになったとも言われています。

現代に於いても、近年のロック、ジャズ、ポップスなどの様々なジャンルの音楽とケルト音楽は融合され、新たな魅力ある楽曲へと変化していきました。

ヨーロッパの西端から世界中へと広まったケルト文化の中の一つであるケルト音楽。

様々なアーチスト達が歴史あるケルトスピリットを受け継ぎ、新たな楽曲を発信し続けています。

例えば、北米のゴザード・シスターズ(The Gothard Sisters)も歌い、踊り、演奏する三姉妹のグループ。

3人それぞれが一流の演奏技術と、レベルの高いダンスの腕前でアイリッシュ・ダンス世界選手権でも認められ又、演奏し歌い、踊れる3姉妹として高い評価を受けています。

この様に、特にアメリカ、カナダで古くから根を張った移民たちにより、今日までしっかり受け継がれたケルト音楽のスピリットは、絶える事無く受け継がれ、更に進化した音楽を発信し続けていく事でしょう。